2013年8月18日日曜日

上司にモバイル投資を理解してもらう13のデータ

頑固の上司は、データをもって説得しましょう。

 北米のWeb担当者も、スマートフォンサイトの重要性は十分理解しているようですが、日本と同様に、頑固な上司や経営者をどう説得するかが課題です。

 ほとんどの上司や経営者は、ユーザー・エクスペリエンスなどにはまったく興味がなく、収益やコストの面だけでものごとを考えます。そして彼らは、スマートフォンサイトへの最適化はどういうものか、仕組みの話などはまったく理解しません。
 そして、こう考えます。
「すぐには、十分な見返りは得られない、やっかいな新しい投資をどうすべきか?」 と考えます。
 こういう状況は日本でも同じです。それでは、いまあなたができることはなんでしょうか? 
 それは、少しでも具体的で説得できるようなデータを集めて上司に提案をすることです。以下は北米でのデータですが、必ず懐疑的だった上司や顧客に対して、強い関心を与えることができるはずです。



インターネット人口は23億人
モバイル人口はすでに12億人!

モバイルに関する役立つ統計

アメリカの消費者のうち、すでに58%がスマートフォンを所有している。
                           ソース: comScore

すでに12億人以上がモバイルからウェブにアクセスしています。

モバイルトラフィックは、すべてのインターネットトラフィックの15%を占めている。

20%以上のシェアを持つスクリーンサイズはいまだに無い。

いいモバイルエクスペリエンスに対して、61%がそのブランドに対していい印象を持つ。
ソース: Latitude

モバイル消費者のうち60%は実店舗内でスマートフォンを使用し、
また50%は、ショップに向かう途中でスマートフォンを使用する。
ソース: Deloitte Digital

90%の人々は、スマートフォン、PC、タブレット、TVなど、複数のデバイスを利用して目的を達成しようとする。
ソース: Google

2013年と2014年の2年間だけで、約5億台のタブレットデバイスが出荷される。
ソース: Gartner

タブレットユーザーは、PCユーザーに比べて50%も多くの消費を行う。
ソース: Adobe

Eメールのうち、25.85%はスマートフォンフォンから開封され、10.16%はタブレットで開封される。
ソース: Knotice

すべてのウェブ検索のうち、25%はモバイルデバイスから行われる
ソース: The Search Agency

95%のスマートフォンユーザーは、地域情報(ローカル情報)に関する検索を行ったことがある。
ソース: Google

Webの表示時間が0.1秒遅れることに、売上は1.0%ほど減っていく。
ソース: Amazon



最後に、日本でも参考となるのが、総務省のデータです。


スマートフォン等の急速な普及と端末市場の変化(総務省)



2013年7月22日月曜日

モビファイが、Googleのマルチスクリーンベンダーに推奨の理由

モビファイが、米Googleのマルチスクリーンベンダーに認定!

うれしいニュースです。
 米国のGoogleから、弊社のパートナーのモビファイ(Mobify)が同社のマルチスクリーンベンダーとして認定されました。
 マルチスクリーン対応として、クラウド型のレスポンシブウエブデザインを提供する同社のサービスがこうして、はっきりとお墨付きを得たのです。パートナーとしての我々としても、このモビファイサービスを日本で展開できることを非常にうれしく思います。


https://sites.google.com/a/domore.co.jp/speed/

モバイルファーストからマルチスクリーン時代へ。


 そもそもモバイルファースト対応というキーワード以上に、マルチスクリーン対応が注目されているのはご存じでしょうか?スマートフォンまたタブレットを利用者がシフトするということではなく、スマートフォンを起点にタブレットやPCへの行動の遷移が重要視されているからです。スマートもタブレットもPCも、どのデバイスを利用し、どう遷移していくのか重要になっています。


重要なのは、ユーザー遷移を知るということ

モバイル表示への対応がひととおりの目処がつくと、次に重要なのは何になるでしょう?
 表示スピードの高速化性能も大事ですし、UI/UXをどう高められるかというデザインの柔軟性も重要です。
 表示スピードは、Eコマースのコンバージョン率に直結します。またA/Bテストなどで、モバイルUIを改善することで、コンバージョン率が跳ね上がってきています。
また、なにより重要なのは「ユーザー遷移」を把握できるアクセス解析のしやすさも大切なポイントになってきます。

領域が異なったり、リダイレションが多いと遷移は見えにくくなる。

残念ながら、スクラッチ別サイト構築したり、mドットのようなプロキシーソリューションで作られたサイトは、そもそも領域が異なってしまいます。つまりランディングページが複数異なる場所にあります。
 これでは、異なるチャンネル単体でのCTRやコンバージョン率は見えにくくなります。上記のGoogleの図のように、それぞれのデバイスで遷移するの時代となると、Webはどのスクリーンにおいても、レスポンシブウェブデザインと同じ1つのURL=「OneWeb」であることが非常に重要になってきます。

 アクセス解析のテクニックの問題だけではありません。リダククションを繰り返したり、mドットのような最初から領域のことなる対応では、入り口と出口はみえても、その間の遷移が見えてこないからです。

こうした理由から、Googleは、常に重要なのはOneWebであること、つまりレスポンシブデザインを推奨してきていました。

 マルチスクリーンの時代において重要なのは、「One Web」であることです。それは表示方法を超えて、ユーザーがどこからやってきて、どこへ遷移していくのかを把握するためのマーケティング活動そのものを意味しています。
 コムスコアのカントリーマネジャーの前川洋輔氏がこういいます。

「デジタルメディアは計測できるから価値がある」


マルチスクリーン時代こそ、OneWebという意味がますます重要になってでてきます。






2013年5月9日木曜日

レスポンシブウェブデザインの期待と不人気の2つのトレンド

一部では熱狂的に注目され、一部ではまったくダメとされる

レスポンシブウェブデザインの期待と難しさとは?

これまでも、マルチスクリーン対応のために、レスポンシブウェブデザイン(RWD)という手法が注目されてきました。かつてはリキッドデザイン、その後は、可変グリッドデザイン、最近では「レスポンシブウェブデザイン」として注目を集めています。

この背景を分析すると、
1)Googleが今後のマルチスクリーン対応の解決策として推奨してきた
2)コーディングを駆使する上で Webデザイナーにとってはチャレンジングな手法。
これらがいまだにHotな状態をキープしているのでしょう。
















企業が敬遠するレスポンシブウェブデザインの課題
 ところが、企業のWeb担当者にとっては、やっかいなアプローチとして、少々あきらめ感があります。つまり敬遠気味なのです。

その理由として
1)制作コストが3倍近くかかってしまう。
2)フルリニューアルが必要で、そんなコストは出せない
3)更新運用が少し面倒であり、改修などにはそれなりのスキルを要する
4)ローディングスピードが遅い。
5)そもそもモバイルファーストで設計がされていない

 以上のような課題を抱えています。




レスポンシブウェブデザインでは儲からない!?
 ところが、制作サイドからもレスポンシブウェブデザインを、あまり好まれないという考え方もでてきました。あるWebデザイナーによると、
「割にあわないんですよ。結局、レスポンシブウェブデザインでは、1ページで3ページ分をまかなうわけです。ところが、3倍のお金が請求できません。せいぜい請求できても2倍程度です。つまり、作業負荷などは3倍以上もかかるのに、コストとしてが見合わないんですよ」

 このあたりも、ちょっと課題の多い話です。このままでは日本のレスポンシブウェブデザインの勢いがなくなっていまうのではないでしょうか。うーん。


アダプティブウェブという柔軟な方法で

 こうしたレスポンシブウェッブデザインというものに対して、「アダプティブウェブ」という概念も登場してきた。
 アダプティブウェブとは「既存のPCサイトを元に、各スクリーンにアダプティブ(適合)させていこう」というものです。これはレスポンシブウェブデザインという手法の良さは認めつつ、形式にとらわれないで、柔軟な姿勢で適合策を図っていくというアプローチです。図にすると下記のようになります。




 アダプティブウェブとは、まだ日本では聞き慣れない言葉ですが、米国ではアーロン・グスタフソンによる解説書も登場してきました。

 アダプティブウェブの良さとはなんでしょうか?この概念のとらえ方にはいくつかありますが、

1つは、リニューアルが必要なく、現在のPCをベースに対応できることです。アダプティブウエブが広まるということは、現在のレスポンシブウェブデザインという手法を取り込み、もっと柔軟で小回りの利くWebアプローチがどんどん増えてくるということになりそうです。

アーロン・グスタフソンによる
アダプティブウエブデザイン









2013年5月7日火曜日

「モバイルの時代」に行くため不可欠な「サイト表現の標準化」について


モバイルファースト時代への対応とはなにか?

マルチスクリーン対応にむけた

ベースサイトの整備と基本構造の重要性 

このレポートは、私たち、ドーモが1年間に渡ってスマートデバイスへの最適化をしながら、発見したこと、見えてきたことを占部、大賀、坂井の3人によるディスカッションをインタビュー形式でまとめてみました。
      出席 坂井潔(Webエンジニア)大賀匠津(Webデザイナー)司会:占部雅一(DOMO代表)


そう簡単ではない、「モバイルの時代」に行くということ

ようやく時代がモバイルに向かっていくんだということが、認知され始めてきました。もはやスマートフォンとタブレットはPCのおまけではなく、今後はこれらが中心のデバイスの時代になっていくんだ、ということです。



では、モバイル向けサイトをどう考えて、どう構築していくかですが、実は、そう簡単ではないわけです。スクラッチ構築は高コストとか、無駄が多く生じる。プロキシーソリューションは、セキュアが課題に加え、PCとスマホでは領域が異なる問題。またレスポンシブデザインにはJavascriptの処理に負荷がかかる上、小回りの運用が効かないなど、いくつかの問題が存在しています。


どれが最良の方法というのは難しいのですが、PCサイト、スマホサイト、タブレットサイトのそれぞれで最適化させ、安定した運用を得るためには、実は土台のWEBの構造。つまり基本(ベース)サイトの正規化が重要だということが分かってきました。

ワンソース・マルチデバイス、OneWeb実現のために必要なこと

今後は、マルチデバイス、マルチスクリーン向けに最適表示させるためには、表向きのAdaptive策だけでなく、実はしっかりと構造化されたベースサイトの正規化が必要になってきます。


「ダメなサイトでもどうにか再構成はできます。しかし、ダメなサイトを無理にやりくりするより、実はゼロから作ったほうが安上がりになる可能性もある。無理をすると、パッチを当て続けることになるわけですから、あとからの破綻の可能性が大きくなります」
坂井 潔氏Webエンジニア)





そういう意味では、モビファイは、マルチスクリーン時代に移行するこの時期には、最適のツールではないかと。なぜなら、ダメなPCサイトであれば「修正しないといけない」と、ベースサイトの程度の良さを見極めるいい機会を作ってくれるからです。

「スクラッチやサーバサイドテンプレートで対応すると、個別対応になりがちです。WEB担当者は、エンジニアにその部分をまかせきりになる傾向もあります。案外、その場しのぎなんです。だから無理のままを続けたり、問題にフタをしたままやり通すことにもなり、あとになって大変な処理をしないといけない可能性がでてきます」(同・坂井氏)。


「モビファイタグの挿入」とは、モバイルを意識すること。
モビファイタグの挿入は、もっと広い視点でモバイルへのグランドデザインを意識させることにつながります。」(大賀匠津/WEBデザイナー)

家に例えると、構造がしっかりしたものとそうでない場合がありますが、ダメな土台に増築を重ねても、一時しのぎにしかなりません。本質的な改善のためには、生活スタイルに会った土台を立て直す勇気が必要なんです。

同じように、とってつけたようにスマートフォンサイトを作った場合、運用面や構造変更、更新性までを考えると、いきなり破綻が起こりやすくなるわけです。下手をすると大きな連鎖反応を引き起こしてしまうことも可能性があります。これはEコーマスサイトでは命取りです。(同・大賀氏)

日本のPCサイトの場合、欧米に比べて日本流のカスタマイズが氾濫したせいか、複雑なものが多い。つまり、Webサイトの基準に適合して作れられていないものが多いのです。
これからは、Webサイトの基準に合わせた構造に修正することが重要です。マルチスクリーン対応にむけた構造設計が必要になってくるわけです。


構造設計のとともに重要になる「モジュール」の設計
モビファイの素晴らしいところは、よりよい環境を用意すれば、さらにいいパフォーマンスを発揮できます。その優しさはスクラッチで構築する比ではなく、運用面、コストにおいて素晴らしい状態を提供してくれるでしょう。


構造設計をしっかりと基準にあわせて作り、ソースを正しく記述することが終わったら、次に大事なってくるのがモジュールの設計です。
「これからは、デスクトップ用のデザインだけでなく、とともに、マルチスクリーンにむけた各パーツをモジュールとして設計する必要があります。例えば、3カラムデザインを作った場合でも、スクリーンが変わっても、各パーツの配置が有機的につながるような考え方です」(同・大賀氏)


またモビファイの提唱するアダプティブWebでは、レスポンシブデザインに比べて、もっと自由な配置が可能になります。そうした意味でも、モジュールの設計はもっと考えて行く必要があります。


モバイルファースト、そしてコンテンツファースト
構造設計の見直しとともに、重要になってくるのは,ターゲットユーザーの利用スタイルです。ユーザーに必要なコンテンツファースト、および機能としてのモバイルファーストも含めて見直す必要があります。
しかし、これを一気にやろうとすると複雑すぎて混乱してしまう。そのためには、再構築フェーズを分けて展開する必要があります。


ローンチしてからが始まりです。
またモバイルサイトをつくってから、それから改修していくことが必要です。
「我々は、スマートフォンでのUI改善で、どうコンバージョンをあげていくかに対しても責任を持つ必要あります。ローンチして終わりではなく、それから改良をしていく、よりいいものに高めていく。A/Bテストをやらないで、いい結果は作れないでしょう」(同・坂井氏)
PCサイトだけを考えればいいという時代は、終わろうとしています。むしろ、モバイルを先に考え、スマートフォン、タブレット、そしてPCサイトへのそれぞれに結びつくコミュニケーションの最適化が必要です。マルチスクリーンの時代は混沌としてしまいます。


まとめ
 最適化の過程でみえてくるのは、マルチスクリーン対応にむけて、基本のベースサイトがどうあらねばならないかを考えさせてくれます。Onewebでの対応、,高速表示、有効なUI/UXデザイン、セキュア対応など重要なことはいくつかありますが、その前提において、いままで意識せずに行ってきた部分ですが、ベースサイトの善し悪しが、マルチスクリーン時代の最適表示の対応策の鍵につながっていくはずです。





2013年4月15日月曜日

スマートフォンサイトの検証は、アップル製品だけで十分という理由

Androidでの検証は不要?
アップル製品だけで検証を済ませられるか?


モバイルに注力をしようとする企業にとって、課題のひとつが
「ユーザーはどのデバイスを使って、モバイルコマースをするか」です。

 下記の調査は、モビファイ社(カナダ)で、同社のクラウドサービスを利用する主要20のモバイルウェブサイトからデータを集めたものです。ちなみにモビファイを使ったウエブの閲覧は、2012年に、合計560,792,165人(約5.6億人)により閲覧されており、この数字は世界人口の約8%、総計30億個のウェブを閲覧した人たちに相当します。

 下記のチャートは、トップ20のモバイルウェブにアクセスした 20機種のデバイスを特定し、閲覧率に分けてみたものです。これほどの規模のデータサンプルは、ほかにありません。どのデバイスで閲覧と買い物が起こっているかがわかります。

※注意点としては、一種類のAndroid端末がiPhoneより売れることはないため、このデータではAndroidが少し過小評価されています。今後の記事では、デバイス毎ではなくOS毎にアクセス数を掲載します。

データを解釈

 驚くことに、iPhone, iPadiPodユーザーが全体の85%をも占めていることが分かります。逆にトップ20の中から上位5位より下位の機種は、全体の1%にも達しません。
Apple製品からのアクセス率は極めて高いのです。

 モバイル市場調査会社のAsymcoによると:
 この2年間でモバイルアクセス量が5.2%から24%に増えた以外にも、iOSの成長がAndroidを上回るという現象が起こっている。ブラックフライデーのオンラインアクセス率を比較してみると、Android2010年の1.43%から2012年の4.92%へと成長したのに対し、iOSは、3.85%から18.46%へと成長しています。これはiOSAndroidよりも5倍のアクセス数を占めているということになります。

 これらの数字は何を意味するのでしょうか?2012年時点では、台数のシェアはともかく、閲覧率においては、どのAndroid端末もAppleには対抗できていません
 ということは、なにはともあれ、iPhoneiPadに最適化したモバイルサイトの制作に注力すべきなのです。また端末検証のおいても、この数字をみればアップル製品のみでも事実上問題はないともいえます。

 もっともAndroid端末を無視しろという意味ではありませんが、AndroidはまだまだアプリおよびEコマースにもおいても利用率が低いというレポートがあります。こうしたデータを参考に、現時点においてどこに注力すべきかを費用対効果を考えて対応していくべきでしょう。モバイルサイトのデザイン制作においては、特定の端末で表示が崩れてしまい、その対応方法に苦慮しているという問題がありますが、こうした場合は、そのユーザー数の数と利用率を計算してみると判断が明快になるのではないでしょうか?



(参考資料)--------------------------------------------------------------------------------------------
 各国ごとのモバイルコマースにおけるApple製品の比率を見る場合には、下線のグローバルモバイルコーマスに関してのインフォグラフィックを参照ください。
世界のモバイルコマースは、平均27%。対して日本は24%。また、日本のモバイルコマース45%はアップル製品から生じています。またPCとスマートフォンとタブレットの割合は、それどれ 88%: 9%: 3% になっています。

デバイス上位10位(ユニークユーザー)
  • iPhone                                       61.6%
  • iPad -                                         17.1%
  • Unknown                                    8.6%
  • Sony Ericsson Xperia Arc          4.7%
  • iPod Touch                                 4.6%
  • Samsung Galaxy S II                   0.9%
  • Motorola Droid X                        0.9%
  • HTC Incredible                            0.5%
  • HTC Incredible 2                      0.5%
  • Samsung Galaxy Nexus              0.1%




注:20121015日まで、Google AnalyticsGalaxyS2/S3/Note, Razr 4g, MyTouchXperia Arcとして認識してしまうバグが報告されました。このバグはデバイス上位10位のリストのみ影響します-Android/iOS毎に分けたグラフは影響しません。もしGoogleUAを正しく報告したのであれば、Xperia Arcの代わりにGalaxy S3が入り、不明機種のパーセンテージが減少するはずです。バグの詳細はここより参照できます。


見てのとおり、1015日と16日の間で、Xperia Arcと不明のアンドロイド機種からのアクセス数が劇的に落ち、Galaxy S2/S3/Note, Razr 4g, MyTouchが増えています。



2013年4月1日月曜日

サイト分析から考える、モバイルサイト最適に構築するための4つの方法

モバイルサイト最適化のための4つのキーワード

 スマートフォンサイトの特徴は、PCサイトとは異なります。そのため、多くの混乱が生じています。モバイル向けに重要なコンテンツとはなにか?どのページを最適化させるべきか?さらにタブレットが登場し、新たなタブレットサイトの必要性も生まれ、混乱の度合いはますます高まっています。

今回は、モバイルサイトを素早く構築するためのアプローチをまとめてみました。


やっぱり、まずはサイト分析!

「迷ったらデータを見ろ」という鉄則どおり、スマートフォンやタブレットのためにPCサイトを最適化するには、サイト分析から始めるのが一番です。まだその割合が少なくてもモバイルからアクセスする人がいます。彼らの行動を研究することで、なにが一番大事なのか、どのようにニーズを満たせばいいかを考えていきます。

ステップ1:スマートフォンとタブレットの訪問者を区別する

 今回のレポートでは、調査分析にGoogle Analyticsを使います。人はデバイスによって行動パターンを変えることが分かってきました。
 しかもスクリーンサイズよりもコンテンツが大事なのです。

まずはモバイルのトラフィックを分析:
1.      Google AnalyticsReporting項目に行きます
2.      Standard ReportsAudienceからOverviewに変えます
3.      Advanced Segmentsを選択します
4.      All Traffic, Mobile Traffic, Tablet Trafficをチェックします
5.      適用をクリック





 それぞれのデバイスから訪問数など、有益な情報がみてとれます。モバイルのトラフィック分析のやり方を学べば、直帰率(Bounce Rate)や平均PV数をデバイスごとに見ることができます。


ステップ2:トップページではなく、トップコンテンツをどうするか?

 ユーザーはどのページをもっとも訪れるのか?必ずしもトップぺージとは限りません。ほかのソースから訪れる場合は、どのページにランディングするのかをチェックしてみましょう。例えば、検索エンジンでは、トップページではなく、あなたの会社情報が見られているかもしれません。

トップコンテンツを探しだすためのステップ:
1.      Conent > Site Content > All Pagesへ行ってください。
2.      3つの項目(すべて、スマートフォン、タブレット)を個別に見て、違いがないか探ります。
3.      以上の手順をContent > Site Content > Landing Pagesで繰り返してください。



 ここから、どのページ制作に専念すべきかわかります。最も訪問されるトップ5と、ランディングページのトップ5をしっかり分析することです。ここだけでおよそ40-80%のモバイル・トラフィックを占めるはずです。


ステップ3 :もっとも重要なデバイスを選択する

どのデバイスを利用してサイトにアクセスされるのかをチェックしましょう。
まず、Google AnalyticsAdvanced Segmentsの項目をすべて解除し、Audience > Mobile > Devicesへ行きます。



 ここから、どのモバイルデバイスに最適化するべきかの順位づけを考えます。スマートフォンサイトとタブレットサイトのどっちを先に作成するべきか?両方同時にやるべきか?などです。



ステップ4 :ベンチマークに必要な測定基準とは?

 モバイルでの訪問者がどのコンテンツを閲覧し、どのデバイスを使用しているかを理解すれば、モバイル化のための決断がしやすくなります。最後は、重要測定基準のレポート、ベンチマークやゴールを求めることです。

 モビファイで行っている測定基準:

  •  コンバージョン率と収入
  • モバイル訪問と全体比率
  •  デバイス毎の直帰率
  •  一訪問あたりのPV
  •  よいコメントVS マイナスのコメント(品質重視)


 ROI(投資収益率)を計算するためにも、これらの数値を必要です。

 最後に
 期的な成功に導くために、よくデザインされ、高いパフォーマンスを持つモバイルサイトが必要です。サイト分析により、モバイル化するのにあたって大事な情報を得たり、より良い決断をしたりすることが可能になります。


(この内容は、カナダ・Mobify社のレポートを日本向けにアレンジしたものです)






2013年3月25日月曜日

iOS対Android そのシェア争いの結果は? 

iOS対Android そのシェア争いの結果は?

ドコモからはTIZAN、KDDIではFirefoxによるモバイルOSが発表されましたが、ではこの新しいモバイルOSは、どういう戦いをこれから挑むことになるのでしょうか?

 アメリカにおけるモバイルOSの割合が、Mobify社により発表されました。これらは約2億人のユニークユーザーと2万件モバイルサイトを持つ、同社独自のネットワークから算出されたものです。

 私たちは、iOSとAndroidばかりに注目しているように思えますが、実はこの2つのOSだけで全体の93%のシェアを持っています。またBlackberryは4%。つまり残っているのがWindowsを含め3%に過ぎないというわけです。


  • 赤=Android
  • 青=iOS
  • 紫=イーブン 50:50

 結果として、赤く見える部分が、Androidのシェアが高い州。青く見えるエリアが、iOSの割合が高い州です。50:50のイーブンの州がむらさき色で表しています。

 ここで言えるのは、PCとモバイルでは異なる環境にあるということです。つまり、今後のモバイル戦略を考えるならば、93%のシェアを持つ iOSとAndroidにフォーカスしたほうが無駄がありません。

 よく質問を受ける中に、Windows Phone や 上記にあげた新OSについて質問がでますが、シェアが上がってくるまでは無視してもいい存在です。同様に、ブラウザも Safari Chrome, Firefox Operaぐらいにとどめておくことが重要です。そのほかのブラウザはなきに等しいのです。またKindle Fireに搭載されているブラウザ、 Amazon Silkもまだまだシェアは小さすぎるといってかまいません。

 数字的な根拠とともに、注力する対象にフォーカスして、無駄のないモバイルサイト構築をすることが重要です。