2012年3月27日火曜日

スマホサイト構築方法 どんな方法があるか?

ともかく、つべこべ理屈をこねる前に、
まずスマホサイトを作ってみようではないか。


そこで問題である。ではいったい、どんな方法で構築すればいいのだろうか?

ここでも山の登り方は千差万別である。

整理してみると、下記の図のように、

  1. 専用サイトを作ってみる。手動で構築
  2. フューチャーフォンの資産があるので、それをスマホ変換する。
  3. レスポンシブデザインで対応してみる
  4. CMSをベースにスマホ変換
  5.  自動変換ツール・サービスを使う




1.専用サイトを作ってみる。手動で構築
まずこの方法は、トライアルで一番多いパターンである。
スマホが売れているから、スマホ対応の決定版なのであるが、問題が大きく2つある。
A)ただでさえ、Webの担当者が忙しいのに、Webの更新作業や原稿確認作業が2倍となり、非常に効率が悪い。つまり運用工数が増えてしまう。

B)またSEOやソーシャルの取り組みにおいては、URLがことなってしまう、つまりSEO対策をもう一度スマホサイトのために始める必要が生まれ、twitterなどでは、ページがバラバラのため、同じ内容を違うページで閲覧することになるので、バイラルなプロモーションが目的ではとても効率が悪くなってしまう。用途としては、今後は、間に合わせのキャンペーン企画などで一部使われるだろう。

2.フューチャーフォンの資産があるので、それをスマホ変換する。 
もともと、フューチャーフォンのサイトが存在していればそのフューチャーフォンサイトをスマホ化しようというものである。昨年は、MTI社などから複数の変換ツールが登場し、結構需要があったらしい。元々課金コンテンツをしていて、結構な収益、またはそれなりの収益があったサイトでは、まずは間違いのないやり方だといえよう。しかし、デザイン的には、下から上への対応なので、リッチな表現やブランディング的には厳しいものがあるのは否めない。またこのコンテンツをタブレットやPCで見ようという人はほとんどいないだろう。2つのデバイス間だけの変換の関係に留まる。このやり方は、フューチャーフォンにおいての過去資産のあるサイトにのみ、有効jな一次的なやり方といえる。

3.レスポンシブ・デザインで対応してみる
レスポンシブデザイン、従来はリキッドデザイン、可変グリッドデザインと呼ばれていたデザイン方法だ。これで対応するやり方だが、構築における工数を比べると、PCとタブレットのみだと、やや工数が増える程度だが、これにスマートフォンが加わって、3つのデバイスへの対応となると、デザイン的な崩れを調整するのに結構手間がかかったりしてしまう。コーディング技術に詳しい知人に聞くと、PCのコーディングを100とすると、タブレットは150、スマホ対応まですると250くらいの工数となる。つまり3デバイス対応は2.5倍のコーディング工数と費用がかかってしまうことになるわけだ。また、レスポンシブだけでは、スピードは基本的には改善されない。これに別途キャッシュサーバのような仕組みがないと、スマホのように3G回線が遅いサイトでは、ローディング時間がかかってしまうという問題も起こるようだ。

4.CMSをべースにスマホ変換させる
 CMS(コンテンツ・マネージメント・システム)は大規模サイトになると、絶対必要になってくる仕組みである。ニュースの更新、バージョン管理、記事のアップダウンなどのスケジューラ-対応など、一見便利な仕組みのようではある。問題はコストが高いことである。汎用システムなら、下記のみてほしい。 http://cms.3int.jp/price/cost.html  
おそらく、気が遠くなるくらいの金額感だろう。しかも、スマホ対応は別途料金だったりもします。
またもう一つの問題として、要件定義、仕様の詰めていくために多くの時間を費やしてしまう問題もある。簡単にはじめて、気軽に修正してというわけにはいかないのは、なにより実際の操作がエンジニアまかせになってしまうこともコスト高の理由である。

5.自動変換ツール・サービスを使う
最後は,自動変換ツールである。実際に汎用的に使えるとなると、企業向けでは、ショーケースTV、アイスリーデザイン、ネクシム、そしてドゥモビの4つが競合である。便利な点は、エンジニアではなくデザイナーで調整が可能ということ。気軽に初めて、修正を加えやすいため、小回りがきくということ。これは上記のCMSに比べて圧倒的にスピード対応ができる。スマホサイトのトライアル活用の段階においては、非常に有効な手立てではないだろう。またこのジャンルは、まだ開発が始まった段階のところも多く、様々なやり方で展開している点。今後もっとユニークな変換サービスが出てくる可能性もある。フラットに横並びして解説できないので、これはまた別のコーナーで紹介してみたい。