モバイルサイトは、
スクラッチで構築したほうが儲かるという「妖怪の正体」!
この1年間は、ずっとモバイルサイトをより効率的に作る方法というものを調査・研究してきました。ようやく、はっきりしてきたので、これらを整理してまとめようとおもっています。
ところがやっかいなのが、目に見えぬ壁、理想を追わないほうが儲かるという壁です。
1.スクラッチで構築する
まず、スマートフォンサイトの多くが「スクラッチ構築」で作られています。つまり、手作業で、別途でスマートフォンサイトを作る手法のことで、大手サイトの約6割はこの構築方法で作られています。
○と×
○自由に、制限なくモバイルサイトが構築できる。
×運用コストが延々にかかる。×別サイトでマーケティング的に不都合。
だから、そろそろ企業のWEB担当者はもう気づいています。スクラッチで構築すると「最初はやすく済ませられるけど、あとあとのコストが大変に無駄」と。
2.サーバーサイドでテンプレート調整
CMSをベースにする手法のひとつですが、サーバーサイトでのテンプレート調整で対応します。これはエンジニアがテンプレートを設計する方法です。仕組みとして持っているというよりも、個別でスクラッチで構築される場合もあります。一元管理できるという点では、ある意味で理想のアプローチですが、エンジニアのコストや微調整におけるスピード感、またデザインのフレキシビリティで考えると、問題は少なくありません
○一元管理できる
×コストがかかりすぎる。
×小回りがきかない。融通性がない。
×実際の対応はスクラッチで構築が多い
このほかにも、プロキシーソリューションやアプリ対応などがありますが、北米では、ほぼレスポンシブウエブデザインと、このサーバーサイドテンプレート調整の2つに絞られてきた感じがあります。(後述しますね。今度)
古いやり方のほうが業者は儲かるという現実
ともかく、スクラッチは、マルチスクリーン時代においては、領域が変わるため、今後のモバイル対応には向かない手法です。
またサーバーサイドのテンプレート調整を含め、より効率的にものごとを解決するよりも、従来のやり方をしたほうが、都合がよく「儲かる」という本音もあります。
(なんとなく暴露系ジャーナリズムのようになってきましたが、、、、)
スクラッチでの構築は、制作費がかかり、その後の運用更新でも作業料がかかります。また、サーバー代やチェックにもが二重にコストがかかるために、理屈として請求がしやすくなるようです。
業者の口説き文句は、「モバイルとPCは違うから、専用サイトでいいですよ。」「スマホはモバイルファーストで作る必要があります」「デザインも自由にできます」と、ものすごい根拠のセールストークをするようです。
また、サーバーサイドのテンプレート調整でも、ある大手ベンダーの技術担当者がいいまいした。「安く効率的に作るよりも、5000万円ぐらいのCMSを売りつけたほうが儲かるですよ」「毎月のメンテナンス費用も結構稼げます」「コンテンツ移行させるのだけでも結構手間だから200万円~300万円くらいかかります」
(もうすっかりナニワ金融道の世界です。)
大手広告代理店においては「もっと儲かる仕組みならうれしいんですけど、なんとかなりませんか?」と尋ね返して来る始末です。
某・元大手ITベンダーの関係者が、私にアドバイスしてくれました。
「昔からそうなんですよ。ITやインターネットといっても、元は建築関係の見積もり構造なんです。なのでオーソドックスで儲かる仕組みをキープしようとします。大手になればなるほどそういうもんですよ」
企業担当者もわかってはいるが、なかなか整理は難しい。
企業担当者の方もいいます。「まあ相手も儲けないといけないだろうから、今は高くならなければ許せる部分があるけど、今後はねえ~。そりゃもちろん、ダメでしょ。」
もっとも、企業担当者の大変です。スマートフォンだけではなく、タブレット対応も考える必要があるし、One WEB化対応の必要性、PCではなくモバイル中心のWEBリニューアルなど、まさに激動期で、「なにがベターか」は、混乱は高まるばかりでしょう。
私としては、
今後の変化に対応できる、リーズナブルで、フレキシブルなモバイルステップアップ方法をレポートしていきいたいと考えています。なのでよろしくお願いします。