「おもてなしWebのためのサイトの構築法」
おもてなしなら、タブレットサイトでしょう!
昨年のオリンピック選考会でキーワードとなった「おもてなし」。
さて公約ともいえる、この「おもてなし」とは何をすべきなんでしょう? ハワイのようにレイを掛けてあげることではない、日本的なおもてなしとは?
すでに、各公共機関、交通機関、各企業、各商店街、デパートなどでは、ようやく本腰を上げて検討を始めたようです。その解決アプローチのひとつは、「外国人に対して、日本(東京)の情報がストレスなく届けらること」でしょう。
Webサイトに限っていえば、Webサイトの「マルチリンガル対応」(多言語対応)と「モバイル対応」の2つがポイントになってきます。マルチリンガルならば、英語以外の主要言語をカバーする必要があります。また、もう一つはWebサイトのモバイル対応です。つまり、スマートフォンなどで、「適切」に表示されることが不可欠です。
2020年ならば、タブレット対応はマストな時代です。
しかし、7年後の理想のWebサイトを予測するなら「スマートフォン」だけでは不十分です。そう、「タブレット対応」も不可欠なはずです。というのも、2014年1月9日、米調査会社のIDCは、パソコンの出荷台数が、3億1455万台となり、対前年比10%ダウンで過去最大となったと発表しました。これは2年連続のダウンです。
実際に、日本に訪れる外国人観光客をウオッチしてみてください。タブレットを持ち込む人が多く、空港や飛行機内でもPCを使っている人をほとんど見かけなくなりました。こうなると、スマートフォンだけでなくタブレットとパソコンを対象として「マルチスクリーン対応」を考えて行く必要があります。
2020年の7年後の様子をITの進化と利用の様子を予測してみましょう。
- モバイルはSIMフリーが当たり前、ローミングが低料金になる。レンタルする必要もなくなる。
- タブレットが高機能化して、ほぼPC並の機能や性能を持ち、中心的なものとなる。
- タブレットは低料金化し、1万~3万円前後。PC利用者のほとんどが置き換わる。
- WIFIおよび4G、5Gへと、より通信速度の高速化が進み、環境も整えられる
- パソコンは、一部、ビジネス&クリエイティブの現場において使われる。
- スマートフォン、タブレットの複数台の所有が当たり前となり、各デバイスを使い分ける
- スクリーンサイズは4インチから12インチと各サイズバラバラとなる。
これらはITにある程度、詳しい人なら、およそ予測できるもので特別なものではありません。すでに始まっている事象もあるし、1~2年後にはもっと明らかになることでしょう。
話を「おもてなしのためのWebサイトの構築法」に戻すと、2つ目の「モバイル対応」は、スマートフォン対応だけだと、片手落ちになってしまいます。
タブレットを含めた「マルチスクリーン対応」こそが重要で、スマートフォンサイトだけでなく、新たにタブレットサイト、そしてPCサイトといった個々のスクリーンに併せた準備が求められるのです。
しかし、ここまで各公共機関や各企業は、モバイル対応を考えて進めているでしょうか?おまけにどんなアプローチでWebサイトを構築しようとしているのでしょう? スマートフォン専用サイトを作ったりすると、最悪だとオリンピックまでにもう一度やり直しをすることも考えられます。
いまこそ、中期的なビジョンのもと、どういう条件を抑えてWebサイトを構築すべきか、問われる他ミングとなってきました。
次回からはこのあたりを整理してみましょう。